バタン――― 西内君の部屋に入る。 「……その辺にテキトーに座って」 私は言われるがままに床に座る。 「……あのさ、先に俺が聞きたいことから聞いていいか?」 「う、うん」 私はコクリと頷く。 「……何で俺の家がわかった?」 「前に麗奈ちゃんにこの辺だって教えてもらったから……」 私が『麗奈ちゃん』という単語を言った瞬間、西内君の表情が変わった。 「麗奈と、あれから会ったのか?」 「う、うん……」 「連絡先交換したりしたか?」 「う、うん……」 私が答えると、西内君はため息をついた。