「ちょ、にしう……」
「俺、颯太じゃないよ」
押し倒されて相手の顔を見て気づいた。
この人……西内君にそっくりだけど西内君じゃない。
「あなたは……誰ですか……?」
「俺?俺は颯太の兄貴だけど」
お、お兄ちゃん……!?
あ、そういえば前にお兄ちゃんいるって言ってた……。
「キミも無防備だね。男の家に誘導されるがままに入ってくるなんてさ」
フッと笑う西内君のお兄ちゃん。
「そ、それは……!」
「颯太はまだでかけてるよ」
「じゃ、じゃあまた改めますんで……!!!」
私が起き上がろうとしたら阻止された。
「こんな可愛い子とこんな状況になってるのに、帰すはずないでしょ」
「え……!?」
ど、どういうこと……!?



