「はぁ…っ、はぁ…っ」
息を上げながら西内君の家があるかもしれないところに向かう。
少しでも西内君の家がある可能性があるのなら……。
無我夢中で走った。
―――走ること15分。
西内君の家があると思われる場所に到着した。
「何処……?」
表札を見て『西内』という文字を探す。
「………あ!」
すると、『倉川』という表札と『西内』という表札があって、隣り合っている家を見つけた。
家の場所は嘘ついてなかったんだ……!
まぁ、家の場所なんて嘘つく意味ないもんね。
私は躊躇いもなく、西内家のインターホンを押した。
ピンポーン―――
ドクドク……。
西内君……お願い、出てきて!



