「ごめんね、未愛。私もやっぱり颯太が好きなの」


「………っ」


「ま、そういうことだから。じゃ、またね」



麗奈ちゃんは鼻でフッと笑うと、駅の方へ去って行った。


私はそこから動けなかった。


もう、頭の中がぐちゃぐちゃ。
とりあえず……妃奈ちゃんに電話かけよう…。


ケータイを手に取った私の手は震えていた。


プルルル―――


『もしもし、どうかしたの?』


「妃奈…ちゃん。私もうほんとにわかんなくなっちゃったよ…。」


『え?何があったの?』


「さっき……西内君の幼なじみの麗奈ちゃんに会って―――」


私はさっきのことを話した。