「……未愛。」 沈黙を破った妃奈ちゃん。 「もう……西内が何考えてるかわかんないね」 ハハッと苦笑いする。 「うん……。」 「あーあ、アイツのせいで未愛とのせっかくのデートが台無しだよっ」 妃奈ちゃんは私のために明るく振舞ってくれてる。 私も……今日ぐらい、明るくしよう。 「ほーんとっ。よし、今日は思う存分楽しもーっ!」 私は握りこぶしを上にあげた。 「よし、今日は未愛にクレープ奢っちゃう!」 「ほんとに!?ありがと!!!」 私は妃奈ちゃんに精一杯の笑顔を向けた。