―――日曜日。 「じゃあ、いってきまーす!」 玄関からリビングに向かって叫ぶと、恭太が出てきた。 「姉貴、今日もデート?」 「い、いや、今日は妃奈ちゃんと買い物!」 「彼氏と……何かあったのか?」 ギクッ――― 恭太、変なとこで鋭いんだから……。 「そ、そんなわけないでしょっ!じゃあ、行ってくるから!」 私は逃げるように家を出た。