「………とりあえず、座れよ」




西内君が座っている席の、隣の席を指差す。



「う、うん」




私はゆっくり座る。




「どこ教えて欲しいわけ?」




「あ、あのね問題集のここなんだけど……」



と、鞄から問題集を取り出す。




「……こんな問題もわかんねぇーの?」




………え。




「お前、バカだな」




フッと鼻で笑う。




む、ムカつく〜っ!!
西内君ってばこんな、人をバカにする人だったの!?





「私はどーせバカですよーだっ!!」




私は思わず勢いで言ってしまった。




言ってすぐに、口を手で塞ぐ。




や、やっちゃった………