その日の放課後。
「未愛、帰るぞ」
「え!?」
鞄を持った西内君が、ホームルームが終わると私の席へやってきた。
「なんだよ、その反応」
「いや、だって………西内君が誘ってくれるって思ってなかったから……。」
でもびっくりしてる反面、すごく嬉しい。
だって、堂々と好きな人と帰れるなんて、夢みたいだもん!!
「未愛が襲われたら困るからな」
「お、襲われる!?そんなわけないじゃん!!」
私を襲うなんて、相当見る目ない。
「………鈍感。自覚しろよ」
西内君が呆れた様子で私を見る。
な、なんで呆れられてるの!?