「く……っ!!明日……晒してやるからなっ!!!!覚えてろ!!!」
九条君は慌てて図書室を出て行った。
私と西内君は取り残される。
「………大丈夫か?」
私の手は怖さで震えていた。
「だ……大丈夫だよ……」
「ごめん、俺が少し遅れたせいでこんなことに……っ」
と、少し外されたブラウスのボタンを直してくれる。
「ううん!!助けてくれただけで十分だよ!!!」
「とりあえず…無事でよかった」
西内君が私をぎゅっと抱きしめる。
「何で……私のピンチがわかったの…?」
「あぁ、それは……お前の友達の妃奈ってヤツが息切らせて教室に入ってきて……俺の席まできて『未愛が危ないかもしれない』って忠告しに来てくれたからここに来たんだ。」
妃奈ちゃんが……西内君に?



