───次の日の朝。


いつも通り、九条君が私の家に迎えにきていた。



「おはよう、未愛。昨日、何でメール返信してくれなかったの?」



「ごめん……昨日帰ってすぐ寝ちゃってたんだ……」


嘘だとばれないように、申し訳なさそうに謝る。


「そっか。きっと疲れてたんだな。」



「う、うん……」


そしていつも通り、九条君と手を繋いで登校した。


学校に到着し、私は深呼吸をする。


………よし、九条君に…別れを告げよう。



まだ妃奈ちゃんは学校に来てなくて《昨日はありがとうね。私今から九条君に別れを告げてくるね!》とメールをした。


するとすぐに返信がきた。


《どこで!?》


《うーん、図書室とかかな?》


場所を聞いてきたことに不思議に思ったけど、あんまり気にしなかった。


出来るだけ早く別れたくて、学校に着いてすぐに九条君に声をかけた。



「ねぇ……九条君。今から図書室で……話せないかな?」



私は九条君の目を真っ直ぐ見た。