「じゃ、ばいばい」
私は家に入ろうとする。
「待って」
九条君が私の腕を掴む。
「な、俺たち付き合ってもう3週間じゃん?」
「う、うん……」
コクリと頷く。
「そろそろ……いいよね?」
「へ……?」
「キス、しよっか」
え…!?
私は九条君の言葉に言葉を失った。
き、キス………!?
慌てているうちに、九条君はだんだん顔を近づけてきて───
ど、どうしよ……っ
あと数ミリ。
私は……っ
西内君以外の人とキスなんて……
したく、ない………
ドン───
私は全力で近づいてきていた九条君を押し返した。
メニュー