**********
ガラガラ───
空き教室の中へ入り、扉を閉める。
「九条君、話って?」
「じ、実はさ……」
九条君は頬を赤く染める。
「お、俺……新垣さんのことが好きなんだ!!」
へ……?
「だから付き合って下さい!!」
つ、付き合う……?
「ど、何処へ?」
「ち、違うよ。彼カノになって欲しいんだ……!!」
そういうことか……
……ってえぇ!?
「じょ、冗談だよね……?」
「俺は本気だよ!!」
で、でも私……
「私……九条君と今日初めて喋ったし……あんまり九条君のこと知らないから……ごめんなさいっ」
私は頭を下げた。



