「私は……西内君、すごく優しいと思うよ。今だって、不安な私のために手繋いでくれてるし……」




「………なら、よかった」



西内君が優しく笑った。




「私、西内君にすごく助けられてるんだからね!!」



「……未愛。俺、実はお前が───」




キーンコーン───



西内君の言葉は1時間目の終了のチャイムにより、かき消された。



「西内君、何か言った?」



「いや、また今度言うわ」



「……?そっか……」




すると───




ガチャガチャガチャン───




「え……!?」




図書室の扉が開かれた。