「で、でも……っ」
「風邪引いたらどーすんだよ」
西内君ははっきりした口調で言った。
そっか……西内君は本気で心配してくれてるんだ……
「ありがと……」
西内君と密着しているから、すごく温かい。
それに、すごく安心する。
すると、西内君が立ち止まった。
「ちょっと、雨宿りするか」
と、すぐそこにある公園を指差す。
「う、うん……」
そして公園に入る。
「きゃッ……」
外はもう真っ暗で足場が見えず、何かにつまずいた。
こ、こける!!
「あぶな…っ」
でも。
こけそうになった私を、西内君が受け止めてくれた。



