「早く入れよ。帰れねぇーだろ?」
「あ、うん」
今更気づいたんだけど、さ。
これって……相合傘じゃない?
何だか、すっごく恥ずかしくなってきたんだけどっ!!!
意識し過ぎて、ついつい西内君から距離を置く。
すると、
「……おい!お前、濡れたいのかよ」
と、私を抱き寄せた。
ちょちょちょーっと!!!!
は、恥ずかしいんだけど…っ
ドキドキ……
私の心臓は高鳴る。
私ってば、何ドキドキしてんのよ……
て、てか、西内君、抱き寄せた状態のままだし!!
「あのー……西内君。は、離して?」
動揺を隠しながら言う。
「無理。離したらお前、また俺から離れるだろ」
う……。
確かに自然と離れるかも……



