太陽のような君




くそ、反則だろ


「調子のんな。泣き顔よりはましって言ってんだ。」

可愛い子にはつい意地悪を言いたくなるのが俺だ


「もぉー龍のばかー!!
ウケ狙って言ったの~!

でも、送ってくれてありがとう♪」


はいはい、
と言いながらもこいつの可愛さにやられそうで顔を直視できない


だから、蒼が一方的に話していることにあいずちを打つ


本当にスッキリしてくれたのか、いつもの蒼だった


「じゃあ、また明日な」

「うん!本当に今日はありがとー!」


蒼を送った電車の中で、俺も蒼との出会いを思い出す



俺は初めてのクラスの時、遅刻ギリギリの時間に席についた

後ろ姿が華奢な女の子の前の席で、座る時にチラッと顔を見たら、どタイプだった。先生がまだいなかったから、その子に話しかけた


「先生もう来た?」

「ふふ、まだ来てないから大丈夫だよ」

そう言って笑ったのが、蒼だった。


「あっ、まじか。よかった。サンキューな!

あっ、俺、桜田龍、よろしく。」

人生でこんなにテンパったことはないってくらいテンパっていたのを覚えてる。

今でも恥ずかしい思い出だ、、、