to ショウ

ショウ、あなたが引っ越して3年がたちました。私は今でもあの日のことが忘れられないのです。あなたにとっては平凡で、いつもどうりなことだったのかもしれない。だけど、私はあなたを……。

この手紙をあなたは読めるのでしょうか?不安で不安でたまらないんです。この手紙を読んだ後のあなたを想像するのが…読んだ後は破いてしまうんだろうか、と私を覚えてないのではなかろうか、とそう考えるだけで息が苦しくなり、涙が溢れるんです。

この手紙があなたに届いたらきっと私はあなたに会いに行きます。

              from アヤ




「できた!」
そういって少女は笑った。彼女は毎日彼に手紙を書いている。彼女は彼に好意を寄せている。昔からずっと、
「…だぁー!!こんなの出せないよー」
こんな感じだ。元々彼女は大人しい子ではない。本より運動、花より運動、元気で活発な女の子だ。それは高校2年になった今も変わらない。

彼女にはもう一つ変わらないものがある。それが彼への思いである。小学生の頃からずっとしてきた片思いがやっと実ったのは中学3年の春、彼からだった。

……