私はそのコップを受け取り、小さく頷いた。 「…ゴメンなさい…。」 私の蚊のような声にお兄ちゃんは私の頭をクシャッと撫でた。 「優雅もめちゃくちゃ心配してたんだからな。」 お兄ちゃんの言葉に、私は顔を上げた。 「アイツ、腹減ったっつってたのに、お前が帰って来ないってなったら、飯なんか忘れて、お前のことしか頭になかったんだから。」