私は床に置いていたカバンを荒々しく肩にかけた。


「結衣、また明日ね!」


「え?あ、うん…。」


私は一方的に結衣に手を振り、優雅の横を知らんぷりしてサッサと教室を出た。


「おい愛梨、待てよ!」


そんな私の後を急いで追いかけてくる優雅。


「…なに怒ってんだよ?」


私の右隣に並び、優雅は小さく呟いた。



「別に。」


私は短く言い切った。