私は脱ぎ散らかした優雅の靴を整え、優雅が入っていったリビングへと向かった。 「…お兄ちゃんは?」 「なんか女子から呼び出しくらったらしいよ。お前が今日カギ忘れたから、ずっと待ってたってさ。」 「あ…。」 私はテーブルの上にあるクマのぬいぐるみが付いたカギに目を向けた。 優雅は暢気にソファに座り、テレビを見始めた。 「愛梨、今日飯なに~?」 「今日はカレーにでもするよ。」 私はキッチンに入り、手を洗いながら答えた。