私は写真立てを見つめながら、静かにため息をついた。


「うっわ。なにその可愛い写真。」


「わぁ!ビックリしたぁ。」



気付けば頭上から優雅が除き込んでいた。


「愛梨がチュウしてんじゃん。今の俺にもしてよ。」


優雅が自らのほっぺを突き出してきた。

私は何も言わず、そのほっぺを軽くペチンと手の平で叩いた。


「ケーチ。」


優雅はまるで自分の家かのように、靴を脱ぎ、家の中に入っていった。