「奏乃、

久々に聴いたけどヤバいな(笑)。」


「え、碧眞君…それ、どう言う意味…。」

ヤバいって…まさかの不調?

自覚全く無いんだけど…(汗)。


「いや、

相変わらず絶好調だなってこと。」


「………ありがとう!」

笑顔で私にアドバイスしてくれる。


この笑顔を私が見てるのかと思うと

少し優杏に罪悪感が…。


碧眞君も格好いいよね。優杏が

惚れちゃうのも分かる気がするよ。


「わぁ奏乃!髪どうしたの?」

マフラーを取った私に

優杏が聞いてきた。


「んっと。生まれ変わる為の儀式。」


「え、そうなの?」


「奏乃!」

後ろから、翡翠君が私の名を読んだ。

私は後ろを振り向く。


「おぉ!髪の毛バッサリ…!

あ、7時、10分前。大丈夫か?」

もう10分前か…。

やっぱり楽しいことをやっていると

時間が過ぎるのが凄く早い。


「うん。平気。」

緊張はしてるけど。


「奏乃なら、完璧だぞ。

あと髪形、似合ってる。」


「碧眞君…それは言い過ぎ…。

……でも、ありがとう。」

きっと上手くいく。


「ううん、碧眞の言う通り!

今日の奏乃、調子絶好調!」


「優杏と碧眞が言うなら間違いねーな。」

優杏も、翡翠君も…

私を少し買い被りな気がする…。


「奏乃、逃げんなよ?」


「もう、逃げないよ。」

すっぱりと言い切れる。


不安が無い訳じゃない。

絶対の自信が有る訳じゃない。


でも、大丈夫。


「じゃあ、スタンバイだな。」


「「了解!」」

だって、皆が居る。