「……えっ?」 今の声…間違えるハズも無い。 私は声がした後ろを振り向く。 校門に寄り掛かって居るその姿は、 見惚れる程に様になっている。 「……1週間ぶり。カナ。」 「…………葉月…君…。」 どうして。 どうして、よりによって 会いたくない人が 今私の目の前に居るの。 「カナ。」 相変わらず、綺麗な甘い声だ。 「話、したいんだけど。」 でも、今の私には苦い。