「いただきまーす。」と言って
目の前に座る西谷さんは
パフェを食べ始めた。
な、なんてシュール…。
いや、別に変じゃないけど…
いや、変だ。
「……西谷さんは、
パフェ、お好きなんですか?」
随分と
パフェの食べっぷりが良いもんだから、
私は自然と口を開き、質問していた。
「ん?まぁ…
甘いものは嫌いじゃないな。
優杏も翡翠も葉月も好きだしな。」
「へぇ…。」
葉月君、甘いもの好きなのかぁ…。
「ん。ごちそうさま。」
「えっ?早っ…。」
人間か、この人。私のカフェオレ
まだ半分も減ってないよ。
「……奏乃さぁ、葉月とどんな関係?」
「………え、関係?」
西谷さんはパフェを食べ終え、
一息つくとテーブルに肘を付いて、
手に顎を乗せた。
そして、わたしを真っ直ぐ見ながら
疑問をぶつけてきた。
「あぁ。ぶっちゃけ…付き合ってんの?」
「ゴホッ…。」
あまりに突拍子もないことを言われて、
カフェオレが食道じゃない管に行った。
最悪だ。むせた。苦しい。
「あれ?ちげーの?」
「ゴホッ…ゴホッゴホッ…。
違いますよ…。
付き合ってる訳ないです…。」
ホントに何言ってくれちゃってんの。
カフェオレが変なとこ入ったせいで
苦しくて辛い。
「……ふーん(゜-゜)。
付き合ってねぇのか…。」
私があんな美形と付き合ったら
釣り合いを取れる自信がないです。
うん。
「じゃぁいい。話替える。」
「はぁ…。」
「最近、全然聴きに来ないのは何で?」
「…………。」
思いっきり痛いとこ突かれた。


