《~♪~♪》

突如、音楽が鳴った。

携帯の音…?でも私のじゃないな。


「あ、奏乃ごめん。あたしの。」

なんだ、時鶴のか。


「別に良いよ。」

私の言葉を合図に時鶴は電話に出た。


「もしもし?あ、片桐(カタギリ)さん!

え…何?……うん。………うん?」

カタギリさん…って、

マネージャーとかか?


大抵時鶴は友達は名前で呼ぶし。


「………え!聞いてないよぉ!!

無理無理っ!!

……えぇ( ´△`)、わ、分かったよ…。」

不貞腐れた顔で電話を切った時鶴。

……何となく嫌な予感。


「奏乃っ!!ご、ごめんなさいっ!」

あぁー…ホラやっぱり。


「どうしたの?」

私は優しげな声で時鶴に聞いた。


「なんか…今日撮影無かったのに…。

急用で来れなくなった

モデルさんが居るから

代わりに出て欲しいって…。」

モデルは大変だなぁ。


「良いよ別に。行っといで?」


「奏乃ぉ…ありがとう!!」

時鶴は超特急でカフェから出ていった。