「ホラ。ここに居たら熱下がらねぇよ。」


「……。」

ぎゅう…と

私は葉月君の手を握りしめる。


優しい優しい…葉月君の大きな手。

なんでこんなに安心するの。


「…カナ。動かないなら俺が運ぶけど。」


「………。」

葉月君。


私、"彼女"が居なくなってから、

初めてこんなに

安心出来る相手を見つけたよ。


音楽と大いに関係を持っているあなたと

今でも友達でいた私が不思議だった。


でも、心の奥底では気付いてたのかも。

あなたの側は…安心出来るって。