「!!!?」

心臓がドクンと跳ねた。

意識せずに鼓動が速まる。


「あな、た…は…?」

かすれた声が出た。

そんな潤を嘲笑うかのように、彩音はクスリと笑んだ。

「私は前世、中納言局(チュウナゴンノツボネ)として知られていたわ」


(中納言局…!?)





――中納言局殿が重衡様と…!?


――昨夜、重衡様がお通いになられるところを誰其が見たとか!







(あの中納言局!!?)


前世、重衡と関係があったという彼女も生まれ変わっているとは!

(彼女が…重衡さんの、幼なじみ…)


心臓の音が鳴り止まない。