寝顔を見つめ、

心の中で呟いた。

『あなたは、私の事好きですか?』

・・・

「…楓?」

拓哉が目を覚ましてしまった。

「・・・」

恥ずかしさのあまり、

目を逸らしてしまった。

・・・

拓哉は、

そんな私を見て

クスリと笑った。

・・・

「新鮮でいいな」

「・・え?」

「楓の初めてを、

全部もらえて嬉しい限り」

「そ、そんな事を言ってる暇があったら、

起きて、空港に行く準備をしてください」

「飛行機の時間まで、

まだたっぷり時間はあるだろ?」


「社長が

遊んでいてはダメじゃないですか?!」

・・・

恥ずかしさを隠すため、

そんな事を言ってみる。