・・・

最後に、

私を後ろから抱きしめてくれたのは、

私の愛する人。

・・・


「…拓哉」



「ここまで来たのに、

オレの傍を離れるなんて、

死んでも許さない。

・・・そういうことだ。

ミレイ、オレにも、この会社にも、

楓が必要だ。

楓を傷つけることがあれば、

宮本コーポレーションを

敵に回すと思え」


・・・

「・ば、バッカみたい。

何、熱くなっちゃってるのよ?

やってらんないわ」

ミレイは、

体をぐるりと反転させ、

背を向けた。