「それはもう・・・

長い付き合いですよ。

楓は酔っているようなので、

オレが連れて帰りますから」

・・・

相手の男の事など、

オレにはどうでもよかった。

・・・

未成年の楓に、

酒を飲ますこと自体

あの男の頭を疑う。

・・・

後部座席に楓をのせると、

・・・

「たく・・・や」

・・・

楓はそう言って、

一滴の涙を流した。

・・・

拓哉って、

宮本コーポレーションの

社長の名前と同じだな。

・・・

そう思った瞬間、

楓の携帯が鳴り響いた。