相手の男は笑顔なのに、

何やら言い争っているようにも見えた。

・・・

『オレの楓』を、

泣かせたら許さない。

・・・

オレは早足で、

楓たちに近づいた。

・・・

すると突然、

楓が倒れこんできた。

オレは咄嗟に、

楓を支え、

次の瞬間には、

お姫様抱っこをしていた。

・・・

「貴方は?」

相手の男は、

オレの事を明らかに怪しんでる。

・・・

「オレは楓の救世主ですよ」

笑顔でそう言った。

・・・

「楓さんの事をご存じで?」