・・・

しばらくして、

修也は華絵を抱くように抱え、

私たちに近づいてきた。

・・・

「修也、

オレに楓を返してくれ。

オレには代役などいない。

楓はここに一人しかいないんだから」

・・・

修也は立ち止まり、

拓哉を見つめた。

・・・

「修也さん」

私は、拓哉の手を握りしめた。

・・・


「楓・・・

君は、京子ではないんだよな?」


「・・・はい」


「君は、

オレの愛した京子じゃない」

その言葉を残して、

部屋を出ていった・・・