「ちょっと大事なお話がありまして」

・・・

三条院社長は、

修也の自宅を教えてくれた。

・・・

「そっちにいるとは思うんですけど。

修也の息子の望が、

あの家からあまり出たがらないもので」


「望君・・・ですか?」


「ええ。

愛妻を、望を産んで

すぐに亡くしてしまいまして

その息子、望を溺愛してるんです」

そう言って苦笑いした社長。

・・・

「望と修也を気にして、

愛妻の妹さんが、

毎日のように、

様子を見に行ってる始末で・・・」


「妹さんと言いますと?」


「龍堂華絵さんです。

大きな声では言えませんが、

やくざのトップにいるお方なんですがね?

そうは見えない容姿に、

その性格からも、やくざのトップには、

合わないような優しい女性で」