「修也さんは私など見ていない。

貴方が見てるのは、

京子さん一人だけ・・・」

・・・

「貴女は楓さんでしょう?

私はちゃんと、楓さんを見ていますよ」

そう言って微笑む修也。

・・・

でもあなたの目は、

私の向こうにいる京子さんを

見つめてるようにしか見えない。

・・・

「私には拓哉しかいないの。

私を東京に返して」

私の言葉に、

今まで穏やかだった修也の顔色が

一瞬にして変わった。

・・・

「宮本の名前を出さないでください」


「・・・」


「貴女には、

私一人がいれば十分です」


・・・

いつの間にか元に戻った

修也は、

もう一度私にキスをすると、

抱きしめて、目をつぶった。