神田はため息をつき、

オレの顔を見た。

「社長」

「なんだ?」


「斎藤を連れて行ってあげてください。

社長や楓様が心配で、

居ても立っても居られないんです。

三条院のバックには、

北海道の相元締めのやくざが、

付いていますし。

私もその方が安心です。

こっちは、私一人でも大丈夫。

それに、会長にも、

秘書がいるんですから」


・・・

神田の説得で、

オレは斎藤を連れて行くことにした。

・・・

そうなのだ。

三条院のバックについている

『龍堂会』というやくざが、

気がかりだった。