その日の午後。

私は拓哉と一緒に、

進藤建設に向かっていた。

・・・

社長室に入ると、

知らせを受けたママもそこにいた。

・・・

すべての事情を話し、

拓哉の家で暮らすことを、

承諾してもらわなければならない。

・・・

「進藤社長、これを・・」

拓哉は、

私には見せられないと言っていた書類を

パパには見せた。

・・・

ちょっと複雑な気持ちだったが、

それを見た方が、

確かな情報だし、

パパも納得するかもしれない。

・・・

読み終えたパパは、

「うちのセキュリテイーも万全だ。

それに、

家には気の許せるメイドしか置いてない。

ママだっているし、

家にいる方が、いいんじゃないか?」