「これは絶対見せられない。

楓に、怖い思いはさせたくないんだ。

頼むよ、わかってくれ」


・・・

そう言って、

拓哉は私を抱きしめた。

・・・

知らされない方が、

もっと怖いんだけど・・・

何かもわからない恐怖程、

怖いものはない。

・・・

でも、

拓哉がそこまで言うなら、

拓哉が、

その恐怖から守ってくれると言うなら、

私はあなたを信じよう。

・・・

大好きな拓哉だから。

・・・

「拓哉」


「なんだ?」


「私をしっかり守ってね?」

「もちろんだ」