うっそだぁ。

そりゃ鬼神様だし?
強くて当然でしょーとも。

でも、弱くて、脆くて、壊れそうだから、今にも消滅しそうに見えるンでショ?

景時は抱きしめたままのうさぎの頭に顎を乗せて、窓の外に広がる空を眺めた。

もう輪郭をはっきり見せ輝きだした月を、二人重なったまま眺めた。


「月… 好き?」


「…
好きではない。」


二度目の質問。

返ってきたのは同じ応え。