(『そなた』って、誰?) 喉まで出かかった問いを、奥歯を噛みしめて押し殺す。 知りたいけど、知りたくない。 知るのが怖い。 俺は優しくなんかない。 俺は臆病でズルいンだよ。 俺は、『そなた』じゃない… だから… 「俺の傍にいろよ。 俺ならそんな顔させないから。 君を守るから。 ちゃんと俺を見ろよ…」 日が落ちる。 うさぎの銀の髪だけが、微かな光を放つ。 このまま溶けあって、離れることなどできなくなればいい… 「無理じゃな。」