裏門横の従業員用駐輪場にこっそり停めてあるバイクのリアシートに小鞠を座らせて、メットを手渡す。

その間も、チラチラ視線を送ってしまう。


「高杉くん… 見すぎ。
そんなに羨ましい?」


苦笑混じりの小鞠の声に、自分が思っていたよりも露骨に見ていたことに気づかされた景時は、赤い頭を掻きながら素直に頷いた。


「あー… うん。
正直、羨ましい。」


ガン見してしまうのは、羨ましいのは、小鞠の指。