「高杉は騙されてンだよ。 あんなコワい女…」 「コワい?」 うさぎを何も知らないクセに。 すぐ下から聞こえる声に、鼻で笑ってしまう。 「だよねー? 誰よりも恐ろしく、 誰よりも気高く美しく、 そして誰よりも優しい。 爪先にくちづけることすら、畏れ多い… … うさぎは俺の女神だ。」 景時の崇拝宣言に、呆気にとられたようにうさぎへの罵詈雑言がピタリと止まる。 小鞠も驚いたようにこちらを振り返っているのに…