頭に直接、植えつけられているようだ。 胸に直接、刃物で刻まれているようだ。 ただ、そこに座っているだけなのに。 ただ、話しているだけなのに。 「忘れるな。 妾は鬼じゃ。」 (知ってるよ。) 恐怖を与え、突き放すような言葉を吐きながら、今ならまだ引き返せると促す、強く、恐ろしく、そして…優しい優しい鬼。 だから… 身も凍る鬼気を受け入れ、纏わりつかせたまま、景時は穏やかに微笑んだ。 「なら俺は、君を失わずにすむ選択肢を選ぶよ。 何度でも。」