翌日の学園は、大騒ぎだったらしい。

当然デスヨネ?
ワカリマス。

体育用具倉庫を中心に広がる惨状は、鉄パイプ装備ヤンキーのケンカか? 拳銃装備ヤクザの抗争か? はたまた怪獣の襲来か?と、とんでもない憶測を呼んだが、目撃者の証言で、結局は突発的に発生した竜巻による被害ということで落ち着いた。

もちろん『目撃者』は秋時の仕込みなのだが。


「なんか…
タケちゃんの視線がイタいンですケドー?」


後始末やケガの治療、例の危ない本の件で奔走していた景時が学園に姿を見せたのは、さらにその翌日の午後。

いつものように屋上で、いつものように柵にもたれかかって座りこみ、いつものように隣にいる薫に、不満を漏らした。

昼間でも冷たい風が吹く季節になり、そろそろこの場所からの移動を迫られている。