時は少し遡る。 「あーっっ! こんな本書いたヤツ、まじでオニに喰わしてぇ。」 「良い考えじゃ。 妾が骨までしゃぶってくれよう。」 「…いやいや。 うさちゃんが言うと、シャレになンねぇから。」 「妾はいつでも本気だが?」 …いや、呑気に愚痴っているわけではない。 鬼気を辿れば、小鞠の居場所はすぐに割れた。 慈愛学園の体育用具倉庫の前で額をつき合わせるようにしゃがみこんだ景時とうさぎは、小声で緊急作戦会議中なのだ。