「ゴメンね?
売り言葉に買い言葉っつーか…
とにかく、本気じゃないから。
だからいつも通りの祥子で、学校来てくれる?
それで… その… よければ…
二人キリで出掛ける時なんかは、今の祥子がイイなー…なんて…」


「え?!」


祥子が勢いよく顔を上げたが、大吾は慌てて顔を背けた。
その耳は赤い…


「うさぎ… コレは成功?
カワイイってコト?!」


腕組みしながらニヤニヤ笑ううさぎを、祥子が頬を染めて振り返った。


「さぁ… どうであろうか?
景時、大吾の顔はどうなっておる?」


「トマトみた」


「だあぁぁぁぁぁ!!
もうイイから!」


うさぎよりもさらにニヤけた景時の報告を大声で遮った大吾が、祥子の手を引いた。