憤然としながらいつものように溢れる紙束をかき出していると、ソレが指先に触れた。

つまみ出し、眺めながら首を捻る。

ミミズが這ったような文字が書かれた短冊状の薄い紙は、ラブレターには見えないケド…


「呪符じゃな。」


後ろから顔を出したうさぎが、景時の手元を覗きこんだ。


「っ///
うさちゃん?
急にそんなに近いと、俺、口から心臓飛び出ちゃうよ?」


「ん。
再び飲み込めば、問題あるまい。」


あぁ… ご無体な…

眉をハの字にし肩を落とす景時を放置して、うさぎはその紙切れを見つめながら白い指先を顎に当て、小首を傾げた。


「…しかし、これは…」


「うん。
中途半端だよねー?」


景時はつまんだ紙切れを目の高さまで持ち上げ、ピラピラと振った。