天神学園高等部の奇怪な面々35

僅か二時間程度で、東北到着。

「さぁ、美味しいコシヒカリを分けてもらいに行きましょう、折角だから山菜採りもいいですね」

タライで太平洋を北上したくせに、疲れた顔さえ見せずに歩いていく帳。

ただ乗っていただけの三人の方が、青ざめてグッタリしている。

「おや、お疲れですね…」

『船酔いです…』

「船酔いっていうか、タライ酔い…?」

小夜とリディルが口々に言う。

「じゃあここで待っていて下さい、私が食材調達してきますよ」

ニコニコ笑いながら帳は歩いていき…。

「戻りましたぁ」

一時間もしないうちに、米俵三つ担いで帰ってきた。

何なのこの人。