彼らの言葉が切っ掛けだったのか。

「仕方おまへんな、赤子が泣くのやったら」

狐面男子が。

「お?ならば二次会か?」

完璧超人が。

「止して下さいな、月曜日に影響を残さないように解散しましょう」

生徒会長が。

それぞれが夕城邸を去る準備をする。

極力音を立てないように、迅速に。

それもこれも、寝息を立て始めた双子達の為の配慮。

騒々しい天神学園の面々でも、このくらいの気遣いは出来るらしい。