はらはらと舞う紅葉。

その最後の一枚が、リディルの掌に落ちる。

それを。

「瑠璃、めのう」

彼女は双子の小さな手に握らせる。

「生まれてきてくれて有り難う…ようこそこの世界へ。ようこそ天神学園へ」

無論、まだ生まれて間もないこの子達に、リディルの言葉などわかろう筈もない。

しかし彼らは微笑みを浮かべる。

言葉は理解できずとも、気持ちを汲み取ったかのように。

彼らはリディルの祝福を受け取っていた。