天神学園高等部の奇怪な面々35

「あのね…」

そよぐ夜風に手にした紅葉の葉を乗せ、舞い上がらせながら。

リディルは、今度は紅葉の木そのものに語りかける。

(お祝い、してあげたいの…奥方先生や侍先生、双子ちゃん達に…生まれてきて有り難う、無事生まれておめでとうって…お祝いしたいの…)

両手を合わせた祈りの形。

リディルの瞳に光が宿る。

「紅葉さん…ちょっとだけ協力して」